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涸沢岳 [からさわだけ]  2011.9.8(2011.9.17作成)

今回は奥穂高岳を目指したが 登頂予定日の朝の強風と雨で奥穂高岳登山口から数十メートル登ったところで登頂を断念した。

このため今回は涸沢岳だけの登頂となってしまったコースでバスで上高地バスターミナルに着いたあと バスターミナル12:40~13:57明神館14:02~14:50徳沢園15:05~15:57横尾山荘(泊) 5:57~7:07本谷橋7:15~9:14涸沢小屋9:45~11:58穂高岳山荘12:48~13:09涸沢岳13:25~13:40穂高岳山荘(泊) 5:25~7:10涸沢小屋7:30~9:10本谷橋9:20~10:26横尾山荘10:45~11:35徳沢園11:45~13:20バスターミナル の3日間合計で約37.7Kmのコースである。

涸沢岳はこのあたりです。
map
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踏破ルートです。
route
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「涸沢岳」ルートと時間
バスターミナル12:4013:20
明神館13:57-14:02
徳沢園14:50-15:0511:35-11:45
横尾山荘15:57 泊 5:5710:26-10:45
本谷橋7:07-7:159:10-9:20
涸沢小屋9:14-9:457:10-7:30
穂高岳山荘11:58-12:4813:40 泊 [4:25]5:25
涸沢岳13:09-13:25
1日目
バスターミナル

上高地のバスターミナルに到着すると 登山者・観光客が大勢いる。自宅そばの商店街よりにぎわっているのではないかと思うほどである。

取りあえずは樹林の中の道を河童橋へと向かう。

にぎわい
河童橋と奥穂高岳
焼岳

河童橋までやってくると 一段と人は増え、盛んに写真を取っている。

梓川の上流方向には奥穂高岳が見えるが頂上に少し雲がかかっている。 下流方向には3年前に雨の中を登った焼岳が 雲一つなく良く見える。

河童橋近くからの奥穂高岳

この日は横尾山荘泊りの予定で少し時間に余裕があったので梓川右岸の自然探勝路で明神まで行くことにした。

河童橋から少しのところで奥穂高岳の雲も取れ良く見えている。

しばらく梓川沿いを歩いたあと自然探勝路は湿地帯の中の木道となる。

木道

樹林の中の道でいくつか渓流を越えていくと 再び梓川沿いの道となる。

穂高神社奥宮を過ぎるとすぐに明神橋である。明神橋を渡ってここから左岸の道を横尾山荘へと向かう。

渓流
明神橋
明神岳・前穂高岳

左岸の道もほとんどアップダウンはなく、平坦な道である。梓川本流沿いに出ると左手には明神岳・前穂高岳が前方には大天井岳方面が見えている。

道沿いには夏の花が終わりかけ、秋の花が咲き始め、実を付け始めているものもある。

大天井岳方面
ムシカリ
ムシカリ[オオカメノキ]
ヤマハッカ
ヤマハッカ
サラシナショウマ
サラシナショウマ
ノコンギク
ノコンギク
徳沢園

しばらくでテントが見えてくる。徳沢のテント場だ。間もなく徳沢園に到着する。ここでも多くの人が休んでいる。小休止後 横尾を目指す。

横尾までの間でいくつか涸れ沢を越えていくがどの沢も重機で岩を掘り上げ両岸に高く盛り上げられている。大雨で流されてきた岩石を取り除いているのだろうか。

樹林の中から梓川に近づくとパノラマコースに繋がる新村橋がある。

新村橋

再びテントが見えてくると横尾山荘に到着である。立て直したばかりなのかピカピカの山小屋である。

この日はここまでである。

横尾山荘
ヤマハハコ
ヤマハハコ
2日目

2日目も天気は良い。小屋の前の梓川にかかる吊り橋を渡り、横尾谷方面へと入って行く。

槍ヶ岳方面に向かって槍沢へと向かう登山者も多い。

吊り橋
屏風岩

まだまだ登りという感じはしない沢沿いの道を進むと右手に岩小屋跡がある。昔は岩の隙間があったらしいが今では崩れて隙間が 無くなり小屋の役目は果たせない状態である。

ここまで来ると左に屏風岩が見え始める。この日はクライミングをしている人は見当たらなかった。

岩小屋跡
ウド
ウド
ゴゼンタチバナ
ゴゼンタチバナ
キツリフネ
キツリフネ
ツバメオモト
ツバメオモト
センジュガンピ
センジュガンピ
ソバナ
ソバナ
ホソバトリカブト
ホソバトリカブト
ミヤマカラマツ
ミヤマカラマツ
本谷橋

少し登りになると渓流の音も大きくなり本谷橋に出る。ここで吊り橋を渡り右岸の川原で休憩する。

ガイドブックなどで休憩の良い場所と紹介されているが 休憩している人が大勢いる。

ナナカマド
ナナカマド
タケシマラン
タケシマラン
アキノキリンソウ
アキノキリンソウ
チングルマ
チングルマ
吊尾根
奥穂高岳

本谷橋を過ぎると一気に登りがきつくなる。しばらくは急な登りを一生懸命に登る。

樹林帯をしばらく登ると木の上に穂高の尾根がちらちらと見えるようになり、やがて樹林の切れたところで吊尾根、奥穂高岳が見え始める。

ハクサンフウロ
ハクサンフウロ
クロウスゴ
クロウスゴ
モミジカラマツ
モミジカラマツ
オンタデ
オンタデ

更に登り続けると樹林が薄くなり、ガレが増えてくる。

やがて正面に涸沢岳が良く見えるようになる。左の鞍部には穂高岳山荘も見えている。

涸沢ヒュッテへの道を左に分け、右に進むとテント場を過ぎ、涸沢小屋が間近になる。

涸沢小屋で小休止をする。

涸沢岳
涸沢小屋
雪渓

涸沢小屋からは涸沢カールの雪渓も良く見えていた。

涸沢小屋からはしばらく岩のごろついた道を登り、やがてこの登山道の難所と言われるザイテングラートの岩場となる。

ザイテングラートと奥穂高岳
イワツメクサ
イワツメクサ
ハンゴンソウ
ハンゴンソウ
ノリクラアザミ
ノリクラアザミ
白虹

落石の危険の無さそうな場所で小休止しながら上空を見ると太陽の周りに白虹(暈)がかかっている。これは天気の変わり目で良く見られる現象ということで翌日の天気がちょっと心配になる。

東の方向には常念岳と蝶が岳方面が良く見えている。

常念岳
ザイテングラート

登ってきた道を振り返るとザイテングラートの岩場とガレキの道が良く分かる。

今年はザイテングラートで落石事故が起きているので落石を起こさないように注意して登って行く。

前方に穂高岳山荘が見えるとすぐに穂高岳山荘に到着である。

穂高岳山荘のテラスでしばし展望を楽しむ。

穂高岳山荘
← 左右に動かせます →
奥穂高岳登山口場

次の日に登る予定の奥穂高岳の登山口方面を見ると岩場を多くの登山者が下りてくる。

小休止後に涸沢岳を目指す。この登山道も岩の多い道ではあるが20分ほどで涸沢岳山頂に到着する。山頂からは360度の展望である。富士山も見えた。

山頂
← 左右に動かせます →

しばらく頂上での展望を楽しんだ。

槍ヶ岳もはっきりと目の前に見えている。ジャンダルムあたりを歩いている登山者も見える。

このあと穂高岳山荘まで戻りこの日の行程は終わりである。

涸沢岳山頂からの槍ヶ岳
3日目

3日目の朝は雨になってしまった。この日の予定は奥穂高岳から吊尾根を通って西穂高岳から岳沢・上高地へと降りる予定である。

雨は降っているが登れないほどでは無かろうと岩場に取り付いた。はしごなどを登り少し前の「奥穂高岳登山口」の写真で見えるところあたりまで登ると飛騨側から猛烈な風が吹いてくる。 雨に風では少し危険なので残念ながら登頂をあきらめざるを得ない。利尻山に続いて今年二度目の登頂断念である。残念!!

登頂をあきらめたからには下りるだけである。穂高岳山荘まで戻り前日まで登って来た道をひたすら下った。

途中雨も降っているので採りそこなった花の写真を取りながら下る位しかない。

イワギキョウ
イワギキョウ
シナノオトギリ
シナノオトギリ
オオヒョウタンボク
オオヒョウタンボク
マユミ
マユミ

途中の明神館そばの池で鴨を見かけた。

穂高岳山荘から8時間ほどで上高地のバスターミナルに戻り着き、今回の残念な登山も終わりとなった。

鴨

おまけの温泉情報は帰りに立ち寄った 竜島温泉にある「せせらぎの湯」である。アルカリ性単純温泉ということで日帰り\500である。

せせらぎの湯 map GoogleMapで

今回のアップダウンと今年の登破の記録である。

断面図
1日目2日目3日目通算
最高標高1619m3110m3053m3110m
最低標高1508m1619m1508m1508m
累計登り279m1512m314m2105m
累計下り168m150m1787m2105m
歩行距離10.4km8.3km19.0km37.7km
鳥瞰図

東側の豊科市上空から見た鳥瞰図で、赤い線が今回のルートである。

登破の記録

距離は歩数計から、登りはカシミールで算出した


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