今回は2006年に立山に登ったあと目指したが雨で登れなかった剱岳に 再度チャレンジした。 今回も前回同様天気が安定しているといわれる8月初めに剱岳に登ることに集中して出かけた。 今回のコースは夜行で室堂に着いたあと 室堂7:35~8:14雷鳥沢野営場8:24~10:15別山乗越10:33~11:14別山11:27~12:35剱沢小屋(泊) 3:15~3:43剱山荘3:48~4:20一服剱4:25~5:25前剱5:41~7:16剱岳7:40~9:11前剱9:24~一服剱10:11~10:40剱山荘10:48~11:11剱沢小屋(泊) 5:55~6:52別山乗越7:00~7:59雷鳥沢野営場8:10~室堂9:00 の3日間合計で約22.9Kmのかなり余裕のあるコースである。 |
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剱岳はこのあたりです。 クリックすると拡大画面に |
踏破ルートです。 クリックすると拡大画面に |
「剱岳」ルートと時間
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1日目
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室堂のバスターミナルの屋上に出るとそこが登山口であるが 右手方向の立山には雲が架かっている。翌日の剱岳は登れるだろうかと少し不安になる。 まあ明日は良い天気だろうととにかく歩きだす。 ミクリガ池に少し沿って歩き、ミクリガ温泉のところで左手の地獄谷へと降りていく。 |
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地獄谷への階段を下っていくとだんだんと温泉特有のにおいがしてくる。下からは黒卵を担いだ人が登ってくる。 地獄谷の入り口では警報は鳴っていなかったが真ん中を過ぎると黄色いランプが点灯し硫化水素が濃くなってきたので歩道を 外れないようにとアナウンスをしている。歩道を歩いていても気持ち良いものでは無く少し早足にして抜け出る。 以前泊ったロッジ立山の前を通り過ぎたころ、6月に行った利尻のガイドさんとすれ違った。立山でもガイドをしているのだろうか? まもなく雷鳥沢のキャンプ場に到着である。天気も良くこれから登って行く雷鳥坂が良く見える。 一休み後、称名川を渡り雷鳥坂を登り始めると両側にいろいろな初夏の花が咲いている。 |
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雷鳥坂の途中まで来ると山小屋への荷揚げヘリコプターが飛びまわり始める。雄山もだいぶ見えるようになってきた。 雷鳥沢のキャンプ場のテントも良く見える。 |
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坂の上の方を見ると剱御前小屋の建物とトイレが見え始め 雷鳥沢から1時間50分ほどで別山乗越に到着である。 雷鳥平の方を見ると晴れてはいるが雲が多い。室堂から大きく下り登り返してきたルートが良く分かる。 |
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ここからちょっと寄り道をして別山に向かう。左手の剱岳には雲がかかりまるで見えない。 緩い砂礫の道を登って行くと祠のある南峰、さらに10分ほどで北峰に着くが雲で見晴らしは利かない。明日の剱岳は登れるのかとまた心配になる。 |
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別山からは来た道を少し戻り剱沢へと下って行く。岩の転がりやすいかなり急な道を1時間ほど下り、雪渓を横断すると剱沢小屋に到着である。 昼に到着後はすることが無いので小屋の前で剱岳を眺めては明日は登れるだろうかと気をもむ。 この日は夕方まで山頂部には雲がかかり、たまに頂上が薄らと見える程度であった。 |
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2日目
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いよいよ剱岳登頂の当日である。朝3時過ぎに小屋の前に出て空を見上げると満天の星、久しぶりに天の川まで見た。 これは剱岳に登れるだけでなく相当な展望も期待できそうだとわくわくする。 剱沢小屋からはヘッドランプを付け、小屋のすぐそばの雪渓を慎重に横断する。剱山荘を過ぎ、一服剱のあたりまで来ると少し明るくなり始め 周りの山々がシルエットで浮かび始める。 |
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一服剱からは途中2か所鎖場があるがこれらは鎖に頼ること無く登れる。 剱沢の方を見ると剱沢小屋が一服剱の左に見える。雪渓が沢山残っているのも良く見える。 前剱に到着したところで朝食弁当を食べた。前剱からだと剱岳もだいぶ大きく迫ってくる。 周りの展望もすばらしい。 |
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← 左右に動かせます → | ||||||||||||||||||||||||||||||||
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前剱からはいわゆる難所で油断ができない。写真もなかなか取れない。前剱の門の鉄の橋を渡り鎖場の連続が始まる。 登りの最大の難所カニの縦バイに来る。込んでいる時は相当の順番待ちだそうだが朝早く出たせいかほとんど待つことも無かった。 足場もしっかり作られているので慎重に登りさえすれば良い。カニの縦バイ近辺の鎖場を無事通過すれば頂上まではそれほど難しくは無いので 周囲の展望を楽しむ。 |
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最後に岩稜を一上りすると頂上である。 周りは少し雲が上がってはきているが360度の展望である。写真では良く見えないが富士山まではっきりと見えていた。 今回は雨にも合わず登れたばかりか素晴らしい展望まで見ることができた。 |
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← 左右に動かせます → | ||||||||||||||||||||||||||||||||
しばらく頂上での展望を楽しんでいると、続々と登ってくる。そんなに広くない頂上もこんでくるので下山を始める。 下りの難所は「カニの横バイ」である。こちらも恐れず足場を探せばそれほど怖くは無い。登りと下りのルートが分かれているので混雑も少なかったように思う。 平蔵の頭のあたりまで下りてきて剱岳を振り返ると点々と岩場に取り付いておりてくる登山者が見える。下から下りてきたところを見るとあんなところ良く降りてきたなという感じである。 |
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難所をすぎればまた花を楽しみながら下って行く。 |
ハクサンフウロ |
クルマユリ |
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岩山での事故は難所を過ぎて気を抜いた時に起きるのがほとんどだそうで、最後まで注意して下る。 朝は暗くて良く分からなかった剱山荘で一休みし、剱沢小屋そばの雪渓も滑り落ちないよう注意して歩く。剱山荘から20分強で無事剱沢小屋に戻れた。 |
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この日も昼前に小屋に戻ったため後は暇である。小屋の前で剱岳を眺めていると防災ヘリが飛んできた。 小屋のそばの診療所そばの空き地に2度ほど着陸したり、剱山荘そばでホバリングしたりしている。訓練なのであろうか? この日も鹿島槍・唐松岳方面で事故があったらしいので登山者への注意喚起のデモンストレーションなのだろうか? |
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昼過ぎにはすっかり雲がかかってしまった剱岳も夕方近くなると雲が晴れ全貌が良く見えた。 |
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登ったルートを写真に重ねて表示して見た。 (下の写真の「写真+山名」ボタンをクリックすると登山ルートと山名が重ねて表示されます。) ← 左右に動かせます → |
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3日目
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3日目の朝は天気が良くない。一面の霧で剱岳は全く見えない。前日の天気は全く幸運であった。 この日は帰るだけである。別山乗越目指して歩いて行く。1時間ほどで初日に下りてきた別山への分岐となる。 霧が立ち込めてはいたが花を楽しみながら登って行く。 |
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アオノツガサクラ |
シナノキンバイ |
ハクサンボウフウ |
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どういう方かは知らないが「石井速太郎」という方のレリーフを過ぎると間もなく別山乗越の剱御前小屋に到着である。 |
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霧から霧雨となり、雷鳥坂から雷鳥平のキャンプ場を見降ろしてもほとんど見えない。 霧雨の中を1時間ほど下れば雷鳥平のキャンプ場である。相変わらず多くのテントが張られていた。 |
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ヤマハハコ |
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時間に余裕もあったし、同じ道を避けてキャンプ場からは池巡りコースで室堂へ向かう。 途中多くの生徒とすれ違う。 リンドウ池、血の池の脇を通り ミクリガ温泉のところで地獄谷からの登りと合流する。 |
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タテヤマリンドウ |
ミクリガ池まで来ると多くの人が歩いている。このあたりでも道路脇には多くの花が咲いていた。 |
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ホンシャクナゲ |
室堂バスターミナルに到着して見ると広場はすごい人である。 これで今回の剱岳登山は無事終了である。なんといっても雨にも合わず登頂できてホットした。 |
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おまけの温泉情報は帰りに立ち寄った グリーンパーク吉峰にある「ゆーらんど吉峰」である。単純泉ということで日帰り\600である。 |
GoogleMapで | |||||||||||||||||||||||||||||||
今回のアップダウンと今年の登破の記録である。 |
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東南側の大町市上空から見た鳥瞰図で、赤い線が今回のルートである。 |
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距離は歩数計から、登りはカシミールで算出した |