全国的に猛暑が続いている8月後半に百名山のなかでは登るのが大変と言われている飯豊山に行ってきた。 初日は 川入4:36~5:03キャンプ場5:37~6:35下15里6:40~7:00中15里7:07~7:31上15里7:38~8:07笹平8:14~8:31横峰8:37~9:01峰秀水9:12~10:30三国小屋11:00~種蒔12:21~切合小屋12:50 泊 2日目は 切合小屋5:26~6:38御前坂6:44~7:15本山小屋7:28~7:45飯豊山7:52~玄山道分岐8:23~9:10御西小屋9:21~10:49大日岳11:10 ~文平ノ池11:55~12:29御西小屋12:56~13:34玄山道分岐13:41~飯豊山14:15~14:33本山小屋14:48~御前坂15:13~15:51草履塚16:00~切合小屋16:23 泊 3日目は 切合小屋5:20~6:50三国小屋7:00~7:19剣が峰7:23~8:12峰秀水8:21~横峰8:42~笹平8:54~9:13上15里9:23~中15里9:37~9:51下15里10:01~キャンプ場10:35~川入11:04 という9.4Km+18.4Km+9.4Kmのロングコースである。 |
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飯豊山はこのあたりです。 クリックすると拡大画面に |
踏破ルートです。 クリックすると拡大画面に |
「飯豊山」ルートと時間
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1日目
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夜が明け始めたころ、川入の集落を出発し、御沢のキャンプ場へと向かう。林道の脇を流れる大白布沢の水量は多く、大きな音を立てて流れている。 1.7Km歩いて着いたキャンプ場で朝食を食べ、三日間のロングランの準備をする。 |
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キャンプ場からさらに林道を10分ほど歩くといよいよ御沢の登山口で、ここには大きな杉と栃の木が祠を守るようにある。 飯豊山は信仰の山で山頂にある飯豊神社への参道が登山道になっている。 |
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登山口からしばらく平坦な杉林を歩いたあと、いよいよ本格的な登りとなる。 地蔵山まで続く長坂と呼ばれる坂には20~30分登るごとにチョットした広場があり休憩するのによい。 最初の広場は下15里である。このあたりまで来るともう杉は消え雑木・灌木の登山道になる。 |
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次の広場は20分ほどで中15里である。休むには少し早いが、山小屋泊りと言ってもシュラフが必要で荷物も多いため早めの休憩である。 このあたりからの登山道は大きく掘られた溝を歩くところが多い。雨であったら水で大変だろう。 |
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次の広場は上15里である。この日は山でも気温が高く、汗がすごい。熱中症にならないよう水分・塩分補給のためにもまた休憩する。 登山道わきには時々ブナの大きな木が生えている。 このあたりまでは花が少なかったがようやく夏~秋の花がちらほら咲いている。 |
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笹平・横峰の広場でも休憩である。 それにしても暑い。同じ福島の山会津駒ケ岳に登った時も暑くてバテ気味になったので今回は十分休みと水分を取る。 |
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灌木林の中の道を登ると、やがて地蔵山の山頂に向かう道と、地蔵山を巻いて峰秀水を経由する道に分かれる。ここでは巻き道に進路を取り、峰秀水の冷たい水を補給する。冷たい水で顔を洗ったら生き返ったよう。 |
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地蔵山からの道と合流するとしばらくして、三国岳を目指す尾根道となる。このあたりで少し霧が濃くなってきた。 |
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飯豊山への登山道では最も危険と言われている剣が峰の岩場である。 雨で濡れていなければそれほど怖いとは思わないが 毎年何人かが転落するという難所には違いないので慎重に通過する。 |
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剣が峰の岩場を過ぎて一登りすると三国小屋がある。避難小屋であるが夏は管理人がいる。 ここまで霧で周囲の展望は全く効かなかったが、三国小屋まで来たところで少し霧が晴れ始め、これから向かう種蒔山方面の稜線が見え始めた。 |
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まだまだ霧がかかってはいるがそれでも多少見晴らしが効くこともある。 尾根道を種蒔目指して歩いて振り返れば三国小屋も見える。 |
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種蒔への尾根道を歩いていると前方の稜線もだいぶ見えるようになってきた。明日はもっと晴れてくれと願いながらこの日の宿 切合小屋を目指す。 種蒔を過ぎれば間もなく切合小屋である。 |
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種蒔あたりで小さな雪渓が登山道の横に残っており、そのあたり一帯がお花畑になっている。 花を楽しんだあと、ちょっと下ると切合小屋である。まだ1時前と早いがこの日はここまでである。 |
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2日目
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← 左右に動かせます → | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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朝 外へ出ると一面の雲海で半曇り状態で日の出もぼや~と太陽が顔を出す状態であった。 小屋の前には多くの登山者が出、飯豊山の方を見ている。私を含め皆天気が気になるのであろう。 切合小屋からは雪渓の脇を通り先ずは草履塚へと向かう。 |
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草履塚からは大日岳まで尾根歩きである。 草履塚を越えたあたりで少し雲のかかった飯豊山が見えたが、近づくにつれて雲が晴れてきた。 いずれにしても一の王子から飯豊神社に繋がる御前坂を登りきらないと飯豊山には登れない。 |
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草履塚のピークを一旦下った所に赤い衣をまとった石像の置かれた姥権現がある。 姥権現からは御秘所と呼ばれる岩場が続く。それほど危険ではないが慎重に乗り切る。 |
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振り返れば草履塚からの来た道が良く分かる。 岩場を越えると御前坂である。 |
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結構長い坂を汗かきながら登って行く。振り返れば草履塚が少し遠ざかって少し雲がかかっている。 坂の右手の雲海の上には蔵王連峰が見えている。 |
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長い坂を登りきると本山小屋に到着である。この小屋も避難小屋であるが夏は管理人がいる。 小屋のそばには飯豊神社のコンクリート製の社があり、巫女さんがいた。 |
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本山小屋からアップダウンの小さい道を15分ほど進むと飯豊山の頂上である。 飯豊山自身は晴れているのであるが周りは雲が多く、展望はほとんど効かなかった。 大日岳まではまだ半分以上残っているので小休止後砂礫の道を下り、駒形山へと向かう。 |
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イイデリンドウ |
飯豊山の手前ではまだひらいていない飯豊リンドウがあったが、飯豊山から駒形山のあたりでは多くの飯豊リンドウが咲いていた。 世界で飯豊山にしか無いという飯豊リンドウも無事見ることができた。 |
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駒形山を下ったあたりで今は廃道となっている玄山道の分岐に出る。 このあたりから大日岳方面には多くの雪渓が残っている。もう少し早い時期なら雪渓の上を通過するのだろうが、8月下旬ともなると雪が削った斜面を歩く。 大日岳はまだ雲の中である。なんとか晴れてくれると良いのだが・・・ |
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イイデリンドウ |
ミヤマコゴメグサ |
ハクサンフウロ |
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雪渓を見ながら尾根道を進むと のんべんだらりとした御西岳の山頂を過ぎ、少し行くと御西小屋である。 |
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御西小屋から御西山を下りながら文平の池方向に歩いていると大日岳の雲がみるみる消えていく。雲を追いやりながら歩いているような気分になる。 |
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大日岳はすっかり雲が無くなっている。頂上に着くまで晴れて居ろよと呼びかけながら尾根道を大日岳に向かって進む。 |
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灌木の生えた尾根道を進むと右下に文平の池が見えてくる。少し休憩し再び大日岳へと向かう。 |
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大日岳がだんだんと近づいてくる。後ろを見ると御西小屋が小さく見える。あと一頑張りである。 |
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トモエシオガマ |
最後の登りを登りきると大日岳の頂上である。 雲はかかっていないが遠景には雲が多く素晴らしい展望とはいかなかったが贅沢は言ってられない。ぐる~~と一回り景色を楽しむ。 |
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昼食後、来た道を飯豊本山へと戻る。最初の下りで前方を見れば飯豊本山までの道筋が良く見える。こんなに歩いて来たんだと感慨に浸る。 さらに下ると左に文平の池が見えてくる。 |
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文平の池を過ぎ振り返ってみれば大日岳には雲がかかり始めている。なんとラッキーなんだろう。 前方の飯豊本山は良く晴れている。やっぱり雲を追い払いながら歩いているのだろうか。 |
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本山を過ぎ御前坂あたりから大日岳方面を見ればもう雲に覆われてしまった。 御秘所の岩場を通過し、姥権現を通りすぎる。風がなく暑い。相当に疲れてきた。 |
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草履塚の最後の登りを登りきると後は雪渓を見ながらの下りである。 11時間かかって切合小屋に帰着である。 |
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3日目
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3日目は山下りであるが、剣が峰の岩場も控えている。疲れた状態での下りの事故が多いそうなので最後まで気を抜かずにくだらねばならない。 |
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切合小屋を出発し、種蒔山の方に登ると大日岳(上の写真)飯豊山ともに晴れ渡っているのが見えた。 この日は土曜日なので登山者も多そうだ。 三国小屋に向かう途中からは吾妻連峰・磐梯山(下の写真)も雲海の上に見えていた。 |
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途中小さな鎖場を越えて三国小屋に着いたが、日向は暑くてたまらない。小屋の影で休憩し難所の剣が峰に備える。 登りの時には霧で良く見えなかった岩場も晴れていたのでよく見える。それほど切り立っていないので高所恐怖症の私でも全く問題なかった。 |
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剣が峰を無事越え、地蔵山に登り始めるあたりから樹林に入る。日差しが遮られるのは助かる。 地蔵山の巻き道に入り10分ほどで峰秀水の水場である。剣が峰で乾いたのどを潤し、水を補給する。 |
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登山口までの長坂の下りは広場を一つおきに休んで下る。 登りの登山者も多い。 |
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最後の階段道を下ると祠と大きな杉・栃のある御沢の登山口に着く。さらに平坦な道を下るとキャンプ場に着いた。 あとは自動車道を1.7Km歩いて川入の集落に到着し、永かった飯豊・大日登山も終わりである。 |
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おまけの温泉情報は帰りに立ち寄った いいでの湯である。ナトリウム塩化物・硫黄塩温泉ということで日帰り\500である。 |
GoogleMapで | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
今回のアップダウンと今年の登破の記録である。 |
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ほぼ南側の会津坂下上空から見た鳥瞰図で、赤い線が今回のルートである。 |
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距離は歩数計から、登りはカシミールで算出した |