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北穂高岳 [きたほたかたけ]   2016.8.17-19(2016.8.23作成)

穂高連峰で穂高の名の付く山でまだ登っていなかった北穂高岳に出かけた。

今回のコースは 上高地12:30~13:22明神13:27~14:17徳沢14:30~新村橋14:43~15:24横尾山荘(泊)6:00 ~岩小屋跡6:29~7:18本谷橋7:30~8:36Sガレ8:41~9:32涸沢小屋10:18~13:36北穂高岳13:48~13:50北穂高小屋(泊)5:32 ~5:35北穂高岳5:43~8:46涸沢小屋9:02~Sガレ9:34~9:43本谷橋9:53~岩小屋跡11:34~11:53横尾山荘12:06 ~新村橋12:46~12:58徳沢13:01~13:45明神13:46~上高地14:25 で三日がかりの約34.0Kmのコースである。

北穂高岳はこのあたりです。
map
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踏破ルートです。
route
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「北穂高岳」ルートと時間
上高地12:3014:25
明神13:22-13:2713:45-13:46
徳沢14:17-14:3012:58-13:01
新村橋14:4312:46
横尾山荘15:24(泊)6:0011:53-12:06
岩小屋跡6:2911:34
本谷橋7:18-7:309:43-9:53
Sガレ8:36-8:419:34
涸沢小屋9:32-10:188:46-9:02
北穂高岳13:36-13:485:35-5:43
北穂高小屋13:50(泊)5:32↑
1日目
明神

前日 関東地方に台風が接近した翌日であったので 台風一過の晴天を期待していたのだが上高地に着いた時は どんより曇り、時々霧雨がぱらつく状況であった。

この日は 何度か歩いた横尾山荘までなので あまり景色を楽しむこともなく 黙々と歩いていく。

明神、徳沢で休憩をはさんで横尾山荘目指す。

徳沢
ノリクラアザミ
ノリクラアザミ
サラシナショウマ
サラシナショウマ
センジュガンピ
センジュガンピ

いつもより咲いている花が少なめな気がしたが それでも花を見ながら歩くことほぼ3時間で横尾山荘に到着である。

この日はここまで。

横尾山荘
夕食
横尾山荘夕食
2日目
朝食

朝食を食べ 外に出てみると どんよりとした天気で横尾大橋の先に見えるはずの屏風の頭なども雲がかかっている。

横尾大橋

この日はまず横尾大橋を渡り平坦な道を進む。左に横尾谷が流れているが この辺は伏流水になっているので沢の音も聞こえない。

しばらく進み 岩小屋跡あたりまで来ると屏風岩が見えてくるが、この日は岩を登っている人は見えなかった。

平坦な道
屏風岩

沢の音が聞こえるようになると 少しずつ登りが始まるが まだまだ本格登山道は始まらない。

1時間ほど歩くと本谷橋に来る。ここは休憩の定番スポットである。

本谷橋を過ぎると ようやく本格的な登山道となり 岩のごろついた道を登って行く。

登り道
本谷橋
登り道

更に登って行くと左手の屏風岩が崩れ落ちたガレ場を横断する。 東京でもニュースで報道されていたが今年の6月18日に屏風岩が崩落し 一時通行禁止になった場所だ。

休まず通過するよう促す注意の看板もあるので 左手を見ながら急いで通過する。

ガレ横断
注意
涸沢ヒュッテ

登りはだんだんと急になり、岩がごろついたところが多くなって来る。

やがて 灌木の上に 涸沢ヒュッテやテント場が見えるようになる。

時々 小雨がぱらつくが まだ雨具は不要で 何とか岩場の難所を通過するまで降らないでくれと願って登る。

ヒュッテへの分岐に来れば 右手の涸沢小屋への道を進む。

注意

分岐からは 両側にナナカマドが生えた登りを進む。あと1か月もすれば真っ赤に紅葉しているのだろうが この時期まだ青々している。

20分も登れば涸沢小屋に到着する。

あいにくの天気で展望も効かない。今年は雪が少なく雪解けも早かったそうで カールの雪渓はほとんど消えている。

小屋のあたりには 結構花が咲いていた。

涸沢小屋への登り
涸沢小屋
ミソガワソウ
ミソガワソウ
ホソバトリカブト
ホソバトリカブト
ハンゴンソウ
ハンゴンソウ
石階段

涸沢小屋で早めの昼食をとり いよいよ北穂高への本格登りが始まる。

ガレ場の脇につけられた 石の急な登り階段を進み、その後は岩のごろついた登りで高度を稼ぐ。

左手下には涸沢ヒュッテが見え大分登ったと実感する。

ヒュッテ方面
シナノオトギリ
シナノオトギリ
シモツケソウ
シモツケソウ
ベニバナイチゴ
ベニバナイチゴ
オヤマリンドウ
オヤマリンドウ
岩場

岩のごろついた 急登を進むと 何度か 大きな岩を登る。鎖などは無いので 岩の割れ目などの 足がかりを探して慎重に登る。まだ岩は滑らないので助かった。

岩場

左手下には涸沢方面が見えるが 前穂高には雲がかかっている。雨が心配である。

更に岩のごろついた登りを進むと今度は 鎖場が現れる。長さ15m位であろうか 2ピッチの鎖を登る。

涸沢方面
鎖場
梯子

鎖場の後は 梯子である。こちらも長さは10m位であるが 70度程度なので恐怖感は無い。

更に岩場を進んでいくと 女子高校生の登山部員が 下って来た。人数が多いのですれ違いに少し時間がかかる。

すれ違い
山頂方面
山頂

このあたりから 雨が降り始めた。岩場の難所を通過した後であったので助かったが 山頂からの展望は望めそうにない。

奥穂方面への分岐あたりまで来ると ようやく山頂が見えてきた。

雨のなか進んで山頂に到着する。周囲一面雲の中で全く展望は無かった。

山頂から1分も降りれば 北穂高小屋に到着である。

雨でぬれた衣類を狭い乾燥室で乾かし 夕食後に外へ出てみると 雨は上がり 雲は多いながらも周囲の山々が見えている。 槍ヶ岳もちらちら見えていた。

翌日の天気に期待して この日はおしまい。

北穂高小屋夕食
雨上がり展望
3日目
オリオン座

3日目の朝食前に外に出てみると オリオン座が見えていた。「今日は天気がよさそうだ」と期待が膨らむ。

北穂高小屋朝食
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朝食後に外に出てみると少し雲が沸いていたが 日の出のころには再び雲も薄くなり、常念岳の横から登る日の出を見ることができた。

山頂に行ってみれば 山頂標の後ろにはっきり槍ヶ岳が見ている。

日の出
北穂高山頂から槍ヶ岳

北穂高展望(2016.8.19)

山頂での展望を十分楽しんだあと 下り始める。前日の雨でぬれた岩もかなり乾いていたので あまり心配せずに 下れそうである。/p>

北穂分岐からは 登って来た涸沢方面への道を下る。

下り始め
北穂分岐
荷揚げ

この日は 朝から晴れていたため 荷揚げ用のヘリコプターが6時前から飛び回り、穂高岳山荘にも荷揚げしていた。

しかし 時間が経つにつれ山頂方面は雲がかかるようになり、奥穂高岳にも雲がかかったり晴れたりをしている。

難所が終わるまで 雨にならないでくれと念じながら下る。

雲の奥穂高岳
トウヤクリンドウ
トウヤクリンドウ
ミヤマダイコンソウ
ミヤマダイコンソウ
ウメバチソウ
ウメバチソウ
梯子

どんどんと下ると 最初の難所の梯子が現れる。

この日は天気も良く金曜日ということで 登りの人も多く 登り/下りの交換に時間がかかる。

続いては鎖場である。

鎖場
涸沢方面

まだまだ 岩場は続くが 右下方向に涸沢方面が見えてきて 大分下ったのが分かる。

涸沢が近づいて来た時 左のガレ沢で異様な音がし 大きな岩が落ちている。あれが登山道に落ちて来たらたまらんな~~。

ガレ沢の右手を下りればやがて涸沢小屋に到着する。

涸沢小屋
ミヤマアキノキリンソウ
ミヤマアキノキリンソウ
ミヤマヒゴタイ
ミヤマヒゴタイ
オオヒョウタンボク
オオヒョウタンボク
シラネセンキュウ
シラネセンキュウ
本谷橋

涸沢までくれば あとは比較的楽である。花を見ながら下る。

本谷橋では多くの人が休憩していたし その後もすれ違う人が多い。Sさんともすれ違った。

岩小屋跡を過ぎれば もう大きなアップダウンは無い。

岩小屋跡

涸沢から3時間ほどで 横尾山荘に到着である。

ここで昼食をとり あとは上高地まで歩くだけである。

横尾山荘
コウシンヤマハッカ
コウシンヤマハッカ
ヤマホタルブクロ
ヤマホタルブクロ
タケシマラン
タケシマラン
ノコンギク
ノコンギク
キツリフネ
キツリフネ

横尾山荘から上高地の間は軽装備の人も増えてくる。

新村橋を見ながら進み、徳沢を通過する。

新村橋
明神

明神まで来ればあとは1時間もかからない。明神岳の方を見ればすっかり雲が出ている。今頃は 山頂は雨かもしれない。晴れているうちに降りられてホットスル。

河童橋まで来ると 多くの観光客でにぎわっている。最後のバスターミナルまでを歩いて今回の登山も終わりである。

今回無事北穂高岳に登れたので日本の3000m以上の山(附属峰は除く)21座を完登したことになる。一つ目標クリア!!

河童橋

おまけの温泉情報は帰りに立ち寄った 竜島温泉にある「せせらぎの湯」である。アルカリ性単純温泉ということで日帰り¥510である。

せせらぎの湯 map GoogleMapで

今回のアップダウンと今年の登破の記録である。

断面図
1日目2日目3日目全行程
最高標高1629m3106m3106m3106m
最低標高1506m1629m1506m1506m
累計登り319m1532m301m2152m
累計下り211m84m1857m2152m
歩行距離10.0km7.0km17.0km34.0km
鳥瞰図

南側の白骨温泉上空から見た鳥瞰図で、赤線が今回のルートである。

登破の記録

距離は歩数計から、登りはカシミールで算出した


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