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笠ヶ岳 ・弓折岳 [かさがたけ・ゆみおりだけ]   2015.7.24-26(2015.7.31作成)

今年は山に出かけようとすると 台風が近づいてくるようだ。今回は台風の速度が遅かったのと大分 西よりにそれたので無事 笠ヶ岳に登ることができた。

今回は二泊三日のコースで 新穂高温泉13:03~14:10笠新道分岐~14:21ワサビ平小屋14:33~16:20秩父沢~18:29鏡平山荘(泊)5:47 ~6:45弓折乗越7:03~8:29大ノマ岳~9:14秩父平9:43~11:54抜戸岳12:04~12:17笠新道出合~12:55抜戸岩~13:38笠ヶ岳山荘13:56~14:10笠ヶ岳14:26~14:41笠ヶ岳山荘(泊)5:43 ~6:14抜戸岩~7:04笠新道出合7:14~7:50杓子平8:09~12:36笠新道分岐12:55~13:49新穂高温泉 の3日間で約27.8Kmのコースである。

笠ヶ岳はこのあたりです。
map
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踏破ルートです。
route
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「笠ヶ岳」ルートと時間
新穂高温泉13:0313:49
笠新道分岐14:1012:36-12:55
ワサビ平小屋14:21-14:33
秩父沢16:20
鏡平山荘18:29(泊)5:47
弓折乗越6:45-7:03
大ノマ岳8:29
秩父平9:14-9:43
抜戸岳11:54-12:04
杓子平7:50-8:09
笠新道出合12:177:04-7:14
抜戸岩12:556:14
笠ヶ岳山荘1 :38-13:5614:41(泊)5:43
笠ヶ岳14:10-14:26
1日目
新穂高

今回は台風が西側にそれてくれたので 新穂高に着いた時には 曇りの状態であった。

残念ながら 弓折岳から笠ヶ岳への稜線は見えないが まずは鏡平山荘を目指して歩き始める。

登山届ポストのある ゲートをすり抜け しばらくは林道歩きである。

登山口

左俣谷沿いの林道を歩いていると 先の方に何段にもなった砂防ダムを水が勢いよく流れ落ちているのが見える。

この道 何回か登っているが 中崎橋から沢を見れば 今までよりかなり水量が多い。雪解け真っ最中なのだろう。

道端にはいろいろな花が咲き始めている。

林道
中崎橋
ノリウツギ
ノリウツギ
ヤグルマソウ
ヤグルマソウ
オニシモツケ
オニシモツケ
クガイソウ
クガイソウ
笠新道分岐
ワサビ平小屋

平坦な林道を1時間強歩くと 笠新道の分岐に至る。ここから笠ヶ岳目指して直登することもできるが 厳しそうなので弓折岳経由で登ることにしている。

笠新道の分岐から 間もなくで ワサビ平小屋に着く。

オオヤマレンゲ
オオヤマレンゲ
シシウド
シシウド
サンカヨウ
サンカヨウの実
ツルアジサイ
ツルアジサイ
林道

ワサビ平小屋からも 平坦な林道歩きが続く。

しばらく歩くと 林道の先に残雪が迫り、「雪渓が薄く危険なので河原へ迂回せよ」との指示板がある。

赤と黄色のテープの目印を頼りに左俣谷の河原へ降り迂回する。

迂回指示

河原から林道の方を見上げて見れば 雪渓と雪解け水で林道が断ち切られているように見える。

下りた河原そばを流れる水流も早い所があるので注意しながら迂回する。

林道歩きも奥丸山方面への分岐まで来ると ようやく登山道が始まる。

迂回雪渓
奥丸山分岐
タニウツギ
タニウツギ
ヨツバヒヨドリ
ヨツバヒヨドリ
ノアザミ
ノアザミ
迂回

岩のごろついた登山道を進むと 再び目の前に残雪の山が迫って来る。

再び指示に従って河原へ降り迂回する。

無事迂回すれば 今度は小さな沢の渡渉である。

渡渉
秩父沢

残雪の迂回などもあり少し時間がかかり、3時間強でようやく秩父沢まで来た。

秩父沢の水量も前回よりかなり多い様である。

沢にかかった木橋を慎重に渡る。

渡渉
岩道
イタドリケ原

秩父沢を越えると 登山道は岩のごろついた道となり 斜度もきつくなる。

40分ほど登ればイタドリヶ原であるが、ようやく雪が消えたところのようで イタドリは全く生えていなかった。

オオバミゾホウズキ
オオバミゾホウズキ
サンカヨウ
サンカヨウ
ベニバナイチゴ
ベニバナイチゴ
エンレイソウ
エンレイソウ
キヌガサソウ
キヌガサソウ
シシウドガ原

更に40分ほどでシシウドガ原に来る。

このあたりではすっかり雲がかかり すぐ近くの槍ヶ岳や穂高なども見えないが 雨が降ってこないだけましか。

木道
鏡池

岩道を登って行くと30分ほどで木道となる。木道が現れれば小屋まではすぐである

小さな池塘に続いて 鏡池に達するが 雲っているため湖面に逆槍ヶ岳を見ることはできない。

鏡池山荘

鏡池からはほんの少し木道を進めば 鏡池山荘に到着である。

鏡池山荘夕食
鏡池山荘夕食
2日目
槍ヶ岳

朝食前に小屋から出てみると少し雲はあるが目の前に槍ヶ岳がはっきり見えている。天気が期待できそうである。

まずは腹ごしらえ。

鏡池山荘朝食
鏡池山荘朝食
逆槍ヶ岳

登山開始前に ちょっと鏡池に行ってみた。風も無く雲も高いため 湖面に逆槍ヶ岳・南岳などが綺麗に映っていた。

逆槍を楽しんだあと弓折岳目指してスタートする。

弓折方面
ナナカマド
ナナカマド
ミヤマキンポウゲ
ミヤマキンポウゲ
シロバナタカネグンナイフウロ
シロバナタカネグンナイフウロ
ヨツバシオガマ
ヨツバシオガマ
ハクサンイチゲ
ハクサンイチゲ

それほど急ではない登り道 1時間ほどで双六方面との分岐になる 弓折乗越に到着する。

槍ヶ岳など良く見える。

乗越からは多少のアップダウンはあるが快適な尾根歩きである。

弓折乗越
← 左右に動かせます →
シナノキンバイ
シナノキンバイ
ミヤマリンドウ
ミヤマリンドウ
エゾシオガマ
エゾシオガマ
ハクサンフウロ
ハクサンフウロ
クルマユリ
クルマユリ
ホソバトリカブト
ホソバトリカブト
ウサギギク
ウサギギク
モミジカラマツ
モミジカラマツ
アオノツガザクラ
アオノツガザクラ
ミヤマダイコンソウ
ミヤマダイコンソウ
タカネヤハズハハコ
タカネヤハズハハコ
ミヤマコゴメグサ
ミヤマコゴメグサ
ハクサンチドリ
ハクサンチドリ
ハクサンシャクナゲ
ハクサンシャクナゲ
登山道

弓折岳も 大ノマ岳もピークの表示が見つからず いつの間にか通過してしまった。左手に残雪を見たり少し切れ落ちた斜面に注意しながら秩父平へと向かう。

尾根のはい松の中に秩父平方面への道が見えている。秩父平から秩父岩方面の登り道にはかなり残雪が残っているようだ。

はい松の中の道
秩父平

秩父平から先の登山道を見れば残雪の道である。

雪解け水で川のようになった登山道を進むと 残雪の急斜面にロープが張られている。

雪は柔らかく 踏跡もしっかりしているので アイゼンもつけずに登れる。

急斜面を登って稜線に出れば 槍ヶ岳も見えていたが 間もなく雲がかかってしまった。それでも北西側展望はすばらしい。

残雪登り
← 左右に動かせます →
笠ヶ岳

このあたりまできてようやく笠ヶ岳が見えるようになった。

進行方向左手(東側)から少し雲が湧き上がってくるが 快適な登山が続く。

まずは抜戸岳を目指す。

抜戸岳

抜戸岳は稜線の登山道から少しそれて登る必要があるため 荷物を置いて登る。

抜戸岳山頂に山頂標が立っているが 文字は薄れてほとんど読めない。

抜戸岳山頂からの展望もすばらしい。

抜戸岳山頂
← 左右に動かせます →
笠新道分岐

抜戸岳から登山道に戻り少し行けば 笠新道の分岐に来る。

この日は笠ヶ岳目指して直進する。

緩いアップダウンの稜線を行く。笠ヶ岳がどんどんと近づいて来る。

稜線歩き
抜戸岩
笠ヶ岳山荘

稜線の登山道をふさぐような大岩 抜戸岩の隙間をとおり 笠ヶ岳へ進む。

最後はキャンプ指定地を過ぎ 岩のごろごろした斜面を登れば笠ヶ岳山荘に到着する。

笠ヶ岳山荘でしばらく休んだ後 荷物を置き山頂に向かう。

笠ヶ岳山頂近くの神社に立ち寄り 15分強で山頂に到着するが すっかり雲に覆われ 周囲の展望は聞かない。

神社
笠ヶ岳山頂
笠ヶ岳山頂展望
それでもしばらく山頂にいたら雲が少し切れ 近くの山が見えていた。

これ以上の展望は望めないので 笠ヶ岳山荘へと戻る。

笠ヶ岳山荘は相当な混雑で始めは布団2枚に3人といわれたが 最終的には1枚に1人となり助かった。

笠ヶ岳山荘夕食
3日目
富士山

翌朝 日の出前に外へ出てみると 少し明るくなった空、甲斐駒ヶ岳の左後ろに富士山が見えていた。

日の出後の笠ヶ岳山荘からの展望も素晴らしかった。

笠ヶ岳山荘朝食
← 左右に動かせます →
テント場

朝食を済ませ 最終日のスタートである。

まずはテント場へと 下って行くが この日の天気も素晴らしい。

抜戸岳への稜線を歩いていると左手には 日本海も見えている。

日本海
抜戸岩

抜戸岩の隙間を通り 稜線を歩いていくと右手にロープウェイの山頂駅・山麓駅も見えている。この日の目的地は山麓駅の新穂高温泉である。

稜線からの展望を楽しみながら進む。

新穂高方面
← 左右に動かせます →
チシマギキョウ
チシマギキョウ
笠ヶ岳

稜線歩きの途中で振り返れば 笠ヶ岳がだんだん遠ざかって行く。笠ヶ岳の右側には まだかなり雪の残った白山も良く見える。

笠新道分岐

小さなアップダウンを75分ほどで笠新道分岐まで来る。

ここから右に折れていく。少し登ってからは下りの連続である。

前方には一旦なだらかとなる杓子平が見えている。

杓子平方面
ミヤマキンバイ
ミヤマキンバイ
笠ヶ岳とコバイケイ
笠ヶ岳とコバイケイ
ニッコウキスゲ
ニッコウキスゲ
スイカズラ
スイカズラ
槍ヶ岳見て下る

緩い斜面となる杓子平を過ぎれば 再び相当急な下りの連続である。

灌木や笹の中の道を 槍ヶ岳を見ながら下って行く。ジグを切って逆方向を向けば今度は焼岳・乗鞍を見ながらの下りとなる。

焼岳・乗鞍見て下る
シモツケソウ
シモツケソウ
オオバギボウシ
オオバギボウシ
ササユリ
ササユリ
マルバダケブキ
マルバダケブキ
岩陵帯

笠新道の長い下りでは時々 岩陵帯も通過する。

杓子平から下ること4時間強でようやく林道にある笠新道の登山口に到着した。

登山口にある水場で顔を洗い のどを潤す。

笠新道登山口
ゴゼンタチバナ
ゴゼンタチバナ
トリアシショウマ
トリアシショウマ
ヤマアジサイ
ヤマアジサイ
オオウバユリ
オオウバユリ

笠新道の登山口からは 1時間弱の林道歩きが続く。

時々 道端の風穴で涼みながら ひたすらゴールを目指す。

林道のゲートを通過し 小橋を渡って 新穂高温泉に到着し、笠が岳登山も終了である。

ゲート

おまけの温泉情報は帰りに立ち寄った ひらゆの森である。含硫黄-ナトリウム・ カルシウム・マグネシウム・炭酸水素塩・塩化物泉ということで日帰り\500である。

ひらゆの森 map GoogleMapで

今回のアップダウンと今年の登破の記録である。

断面図
1日目2日目3日目全行程
最高標高2276m2897.6m2829m2897.6m
最低標高1097m2276m1097m1097m
累計登り1249m1065m192m2505m
累計下り74m520m1910m2505m
歩行距離9.2km8.3km10.0km27.8km
鳥瞰図

南側の乗鞍岳上空から見た鳥瞰図で、赤線が今回のルートである。

登破の記録

距離は歩数計から、登りはカシミールで算出した


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