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櫛形山 [くしがたやま]  2010.7.27(2010.7.29作成)

あやめには少し遅いだろうとは思ったが南アルプス市の櫛形山に出かけた。

県道108号線から櫛形山方面が良く見えるのだがこの日は上部に雲がかかっていた。もともとそれほど展望のよい山では無いので曇っている方が熱中症の心配もなくて良いかと自己納得して 櫛形林道を登りみはらし平の駐車場に車を止めた。

この日のコースは みはらし平駐車場9:30~[北尾根登山道]~あやめ平11:00~裸山11:20~ばらぼたん平西分岐11:53~櫛形山山頂標12:04~12:16櫛形山(奥仙重)12:27~櫛形山山頂標12:37~ ばらぼたん平西分岐12:45~祠頭13:08~[中尾根登山道]~櫛形林道13:41~[櫛形林道]~みはらし平駐車場14:16 の約12.4Kmのコースである。

櫛形山方面
櫛形山はこのあたりです。
map
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踏破ルートです。
route
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「櫛形山」ルートと時間
みはらし平9:0314:16
あやめ平11:00
裸山11:20
櫛形林道13:41
祠頭13:08
ばらぼたん平西分岐11:5312:45
櫛形山標柱12:0412:37
櫛形山12:16-12:27
田中澄江登山碑

みはらし平には田中澄江登山碑があるが字は消えかかり良く読めない。碑の後ろには甲府の街並みが見えるはずであったが雲の中で全く見えない。

それでも雨は降っていないので展望台の横の登山道を登り始める。

みはらし平登山口
登山道

登山道は特別急というわけではないが、結構の傾斜の道が延々と続く。落葉樹林の中に階段を付けられた所も多く、落ち葉を踏んで登って行く。

始めはほとんど花も見かけなかったがしばらくすると次々と咲いているのに出会う。

ギンリョウソウ
ギンリョウソウ
フシグロセンノウ
フシグロセンノウ
ウツギ
ウツギ
バイケイソウ
バイケイソウ
唐松林

1時間少し登ったところで唐松の林になってくる。さらに登って行くと唐松の木に絡んだサルオガセが増えてくる。唐松の木がサルオガセの衣を着ているようである。

サルオガセ
ホタルブクロ
ホタルブクロ

サルオガセの絡んだ唐松林の中を進むとマルバダケブキが群生している。

やがて登山道の脇にロープが張られるようになる。ひょっとしてあやめの保護のためかなと思いながら進むとあやめ平の分岐に来る。

マルバダケブキ
マルバダケブキ
あやめ平

あやめ平で休んでいる方がいたので「あやめにはおそいのですかね」などと少し話をするが、あやめの残骸も全く見れない。どうやら近年鹿が食い荒らしているらいし。

標柱の脇に数m四方の保護ネットが掛けられているが その中にもあやめらしき植物は見当たらない。

あやめ平からは原生林の中に入り裸山を目指す。すぐに唐松の巨木があった。

唐松の巨木
ミヤマカラマツ
ミヤマカラマツ
コウリンカ
コウリンカ
クガイソウ
クガイソウ
カワラナデシコ
カワラナデシコ
裸山

原生林の中で途中から裸山へと分かれ進む。林から出て花百名山の案内板のある分岐から少し登ると裸山の頂上である。

頂上にはよく見えない板の標柱と三角点がある。ここからは多少は周りの山々も見えるはずであったが相変わらず半分雲の中で展望は全くない。

ぐるっと周回路を回って案内板のところまで下りてくる。案内板にはあやめの絵が画かれているがあやめらしきものは見当たらない。ここにも柵で仕切られた所があるが柵の中にもあやめの痕跡がみえなかった。

案内板

再び原生林の中に入って行くと「山梨の森林100選」の札が立っている。後方には巨木も見えている。

原生林
カニコウモリ
カニコウモリ

原生林の中から抜け出しまた唐松林となるが ばらぼたん平ではサルオガセの絡んだ唐松の下に多くのマルバダケブキが咲いていた。

ばらぼたん平
センジュガンピ
センジュガンピ

裸山からほとんど平坦な原生林を歩いてきたがばらぼたん平西分岐からやや登りとなる。10分ほどで櫛形山山頂の標識のあるピークに来る。 さらに10分強進むと三等三角点(奥仙重)のあるピークに出る。国土地理院の地図ではこちらの2051.7mのピークを櫛形山としているが 南アルプス市は標高の一番高い先ほどの2053.5mのピークを櫛形山としたいようだ。

櫛形山山頂標
奥仙重
唐松

奥仙重で休憩後、同じ道をばらぼたん平西分岐まで戻る。ここからは下る一方で祠頭方向に進む。唐松の林へと入り、やがてまた原生林の中を歩く。

櫛形山の原生林には松や唐松の巨木ばかりでなく、竹ぼうきのお化けを逆さにしたようなミズナラの巨木等もある。写真にするとあまり大きさを感じられないが 歩きながらこれらの巨木を探すのも結構面白い。

巨木
巨木
巨木
巨木

巨木を楽しみながらどんどんと下って行くと小屋の屋根がみえてきて祠頭に到着する。ここで左に曲がり中尾根登山道を伊奈ケ湖方面へと下る。

クサタチバナ
クサタチバナ
シモツケソウ
シモツケソウ
混成林
櫛形林道

樹相も混成林へと変わってくる。30分強で櫛形林道にでる。階段を下りここからは舗装された林道をみはらし平へと向かう。

林道沿いにもいろいろな花が咲いていた。

ヤマアジサイ
ヤマアジサイ
タマアジサイ
タマアジサイ
キツリフネ
キツリフネ
ソバナ
ソバナ
タケニグサ
タケニグサ

この林道は下るだけだが 結構木に覆われたところがあったり崖状になっていたり落石が転がっていたりと気を抜けない。30分強の林道歩きで出発点の見晴らし平に戻ってきた。

今回はピストンコースにならないように選んだが最後の林道歩きが少し長くなってしまった。

下っている間に天気がだいぶ改善され、甲府方面の市街も薄らと見えていた。

林道
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朝見た県道108号線からもう一度櫛形山方面を見てみると朝よりは良く見えた。

後列の山並みの左端の雲が切れたあたりが櫛形山ほぼ中央が裸山であろう。

県道108から見た櫛形山

今回の櫛形山 あまりにあやめがないので帰宅後調べてみた。昔は3千万本あったそうであるが'08,'09年は咲いたのは10株だったそうである。 ここまで鹿の食害が進み、保護が遅れてしまったのかと唖然である。


この日のアップダウンと今年の登破の記録である。
断面図
最高標高2053.5m
最低標高1323m
累計登り1033m
累計下り1033m
歩行距離12.4km
鳥瞰図

ほぼ東側の甲府市上空から見た鳥瞰図で、赤い線がこの日のルートである。

登破の記録

距離は歩数計から、登りはカシミールで算出した


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